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そこにあるモノを使う力

そこにあるモノを使う力

思いがけないことは起こるモノ

 最初の仕事は、システム開発会社の
 営業でした。
 お客様のところにシステムを導入するとき
 そろそろパソコンが安価になってきて
 一人に一台…その前夜といった時期
 僕は、担当者としてシステム導入に
 立ち会っていました。

 同僚に、インストラクターがいたので
 一通り、使い方や、システムを使った
 仕事の進め方を指導してくれます。

 そして、本稼働から数日
 「予期せぬトラブルへの対応」を
 するのも営業担当の仕事。

 すると「すみません、動かないんです」
 と、困った声が聞こえてきます。

 「はい、対応します」

 と答えて、トラブルの状況を確認します。

 すると、
 「マジ?なんでこんなことしてるの?」
 と驚きを伴った心の声

 お客様は、コンピュータのプロではありません。
 ですから?だからこそ?
 コンピュータ屋が想像もしない“使い方”を
 することが…実際ありました。

 若かったとはいえ、呼吸を整えて
 「大丈夫ですよ、対応します」
 と、システム部門に、問い合わせる。

 まぁ、まぁ、
 「思いがけないことが起こる」
 ということを納得しておくことって
 大事だなぁと

 肝に銘じた若かりし頃の体験。

 それから、システム導入には
 いざという時に使えるあるいはお願いできる
  知識、社内の人そして、
  お客さん側の「現場の人に説得してくれる」人
 を予め準備するようになりました。

 お客様の担当者の方には
 大変お世話になりました。

 しかし、トラブルを考えたとき
 起こらない準備もさることながら
 起こったときに、次の一手を打てる
 準備をすることが僕の仕事の流れになりました。

少し力がつくと…使える様になった力

 コンピュータの営業で少し経験を積むと
 システムの立ち上げの時にも
 全体像が分かるようになってきます。

 すると、仮に、準備していたけれど
 「想定外」の事が起こったときには、

 現地で何が必要かを見極めて
 それを、どうにかして
  “現地調達”
 できるようになります。

 もちろん、全てのものができる訳では
 ありませんが、
 お客様が必要以上に不安を覚えることが
 無いように、現状の“想定外”を落ち着かせる。

 平たくいえば。
 本当に必要なものが手に入るまでの
 時間稼ぎの場合もありますが

 この時間の猶予、状況の猶予というものが
 自分だけではなく、一緒に仕事を
 してくれているメンバーにとっても

 “落ち着いて打開策を考える余裕”

 となります。

 もちろん、
  “一気に問題解決”
 出来るに越したことはないのですが

 現実の世界に生きてますから
  …出来ることと出来ないこと
 があります。

 ここです。
  …出来ることと出来ないこと
 を認めた上で

 今、自分たちが最善の手を打てる
 状況を作るために

 “色々探す”…現地調達

 なのです。

 お客様にとって、
 システムの稼働や、導入には
 実際の業務との連動があるので

 「失敗しました、ちょっと待って下さい」

 をお願いできるとは限りません。

 それでも、お客様に協力して頂いて
 出来るだけの猶予を頂くと同時に
 自分たちのできる限りを手配する。

 今考えれば、
 社内だけでなく、お客様にも
 めちゃめちゃ助けて頂きました。

 …どんなに偉そうなことをいっても
  協力して頂かなければ
  上手く行きません。

 しかし、相手に甘えるのではなく
 最善手を打つために
 お願いをしたり提案をする。

 無理な中からも
 自分たちが出せるモノ
 相手に出して頂きたいモノを
 見つけて、交渉して

 その時その場所での最善手を打つ

…現場で仕事をなさっている方にとっては
 釈迦に説法。当たり前すぎることかもしれません。

そして、これが
コーチングやNLPで
あなたの
 問題解決
 目標達成
…これからの大きな選択のときにも

しっかりと、今この瞬間この場所で
使えるモノを、目をさらににして
見つける事が大事になる訳です。

発想は豊かに、行動は現実的に

私達は、自分の事を考えるとき
身近な想像は、比較的し易い上に
“難しいこと”について、
感覚的に“避けたいなぁ”と感じることが
少なくありません。

ですから、目標を作る、ゴールを設定するときの
最初の段階では

“制約”について、一旦脇に置いて
発想したいのです。

そして、自分にとって
“自然に行動が起こる”程のゴールになったあとは

現実世界でそれを実現するステップに入ります。

…お気づきの通り“制約”のある世界で
 色々と探求するわけです。

“制約”を一旦忘れて、思い出す(笑)というわけです。

ただし、私達は意外に、
「“制約”の中の“自由さ”を見落としがちだ」
ということです。

ですから、お勧めなのが
“何があるんだろう…
 色々制約に気づく中でも、どんなことが出来るんだろう”
と自分に問いかけてみることです。

そして、私達は
“今”手に入るモノでしか、
現状を変えられません。

これは事実

…ただ、あなた(あるいは私が)
 そこにある全ての“使えるもの”
 に気づけているかどうかについては

もっと丁寧に探って
掘り出し物を掘り当てたいのです。

僕自身、今、ワークショップや
トレーニングでは、

参加者の方から頂いた質問や
雑談的に出てき話を、有り難く
学びのための材料として
活用させて頂いています。

なにしろ、今、ここにある
しかも、とりたてほやほや
新鮮なネタです。

使わない手はありません。

そのときに役立っているのが
今の仕事に就く前、現場で
「思いがけない」ことに
試行錯誤ででも対応してきたときの

今そこ(ここ)にあるモノを使うというやり方。

…ときどきは、ホントに無意識で
 自然に拾ってる時もあったりします。

するとこんなことに気づくかも知れません。

どんな状況でも
意外に、今自分がいる場所は
“豊か”なのかもしれない。

と。

では。

(初出 メルマガ “心がイキイキする言葉のフレッシュサラダ”2017.8.18 一部改編)
http://nlpfield.jp/mailmag01/

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