“知足者富(足るを知る者は富む)”
中国の思想家、老子の言葉…
現在、老子と直接話した人がいない以上
解釈が色々あるのが自然なのですが、
「分相応で満足する事が良いことだ」
的な、使われ方、ましてや
「高望みは良くない」まで行ってしまうと
ちょっと違う気がする。
僕の意訳では、
「今“あるもの”に気づく人は豊かだ」
なんじゃないかと。
多くの人は、
“足る”を知らずに、
“足らざる(足りない)”を知っていたりする。
つまり、“無いもの”のエリアを
「ない、ない、足りない」と
探しているって事
…今、無いものは
とりあえずは、どう探しても
手には入らない。
“足りない”といって探し始めているのだから
物質的にない乏しさ(貧しさ)を感じる上に
心理的に満たされない乏しさ(貧しさ)を
感じるのだから、心も物質的にも富む訳がない。
で、あなたが“理想的に望んでいる”ものか
どうかは別にすれば、
今、ここには、
いろいろな物があるはずで、
もしかすると、かなりの戦力、
味方になってくれる物(者)かも
しれないけれど、
それも、“理想的な物”じゃないからと
折角の“ある(足る)”エリアを
“ない(足らざる)”エリアにしてしまったら
“足る”ものも“足る”はずがない。
そこで、老子先生、僕は
「足るを知る者は富む」を
「そこにあるもの(人、物、環境)を
充分なもの(必要に足る)として認識(知る)人は
(心も状況も)満たされる(富む)」
と解釈することにします。
今の自分の環境を生かし切れる人は
心理的にも状況的にも上手く行く
…今、そのままの状況、自分を
「どう活かすか(足るを知る)か」
今の状況と自分とで、
どう、“ベストを尽くすか”
特別なことをするのではない、
自分ができる精一杯のことをする。
そしたら、
“自分の事”も足りないって思う
必要は無くなるだろうし
すると、自分を責めることも
不要になってくる。
…自分を認めて、その自分の力を
そのベストを引き出すって方向だな。
もちろん、“今の自分”が認められたら
未来の自分にも、期待が出来る。
期待が出来るから、自然に成長も起こる。
ああっ…
「足るを知る者は富む」
って、2,500年以上前から伝わる
“今”を活かす術なのかも
(初出 アメブロ“ひじま・まさき”のブログ 2016.11.11 一部改編)
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