“そもそも”の塩辛さ
“そもそも”と言う言葉、何だか塩辛さを覚えませんか?
・・・僕自身の受ける印象ではありますが。
物事が進んでいない(迷子的な)状況でつぶやく
「そもそもなんでこんなこと…」。
あるいは、誰かから(多分)素直に疑問に思われて
「そもそも、なんでそんな事をしてるんですか?」
“そもそも”が、なんだか非難されているように
聞こえるのは僕だけでしょうか?
物事が進まず(迷子的に)困って、渦中の本人は
必死で状況を改善しようと頑張っているときに、
どこか、離れたというか、高いところからと言うか
涼しげに(スマートに)
「あの、一つ伺ってよろしいでしょうか?
そもそもどうしてこの作業なさってるんですか?」
と敬語などで言われようものなら…
「現場を知らないヤツはだから困る」と叱られる。
・・・十数年前に、叱られたのは僕です。
“そもそも”は、話し手を話題を、客観視できる
視座に移すことができる言葉です。
相手からの“心の”距離も離れることに
心配りをしないと・・・叱られます(苦笑)
僕のこれまでの経験では、“そもそも”と言う言葉に、
塩辛さがあるというのは、こういう理由です。
“そもそも” ってそもそもなんだっけ?
“そもそも”は、そもそも
「前に述べたことを受けて改めて説明するときに」
使われることばで、
「もともと、〜って言ってたでしょ?」から、
“元々の話として”と言う意味が生まれたものです。
日本語を使っている自分たちも、感覚的に
分かっているけれども、説明しにくいことば
・・・言い換えれば、とても便利な言葉です。
その言葉一つで、意識の時間と空間を
“そもそも(≒もともと)”の時点に
ひょいっと、移してくれます。
この辺り、NLP的な意識の転換に使えます。
みなさんも使いませんか、“そもそも論”ってことば。
相談や会議の話の混乱をリセットするのに
使ったことある方多いんじゃありませんか?
言葉が持つ“語感”を上手に使うことで、
NLPがワーク(変化のための実習)で
狙っている効果に近い効果が出せるわけです。
“気づいている”を切り換えるために
原点に戻してくれる“そもそも”
言葉は、意識的にも無意識的にも使う事が出来ます。
言葉を選ぶのは意識の役割です。
しかし、日常何気なく話しているときには、
言葉を選ぶことに、それ程注意を払っていません。
・・・無意識的にも選んでいます。
つまり、言葉は意識と無意識との間を
繋ぐ一つの窓口として使う事が出来ます。
では“そもそも”今回のメルマガのテーマは何だったかというと
「話の迷路を抜け出すマジックワード」。
そして、その一つとして“そもそも”について
話してきたわけです。
どうですか、話、元に戻りましたか?
この話、どこに行っちゃうんだろう・・・と
思っていた方にとっても、
「そうそう、この話だよね」と元の話に
もどって話の全体を確認することが出来たのでは
ないですか?
(ページをスクロールして、
全体を、もう位置と読み直して確認した方も
いらっしゃったかもしれませんね)
と言うように、私達は言葉の使い方で、
自分の、そして、相手の場合によっては、グループの
意識の向け方に影響を与えることが出来ます。
・・・語感の違いに興味を持って頂くと
NLPで実習としてお伝えしている
様々な効果を、相手に投げかける言葉でも
体験してもらうことも出来るんです。
NLPは、日常何気なく使ってきた、
五感の使い方、言葉の使い方を
より丁寧に使いこなすアイディアです。
今回は、言葉・・・の語感、働きに
少し意識を向けて効果を確認して頂きました。
こんな風に、NLPの基本的な発想は、
今、既にあなたの持っていたものを
充分に活用する視点を持つことを大切にします。
どうぞ、今、あなたに必要な、あなたの使い方を
あなたにとって、相応しいあなたらしいに合ったやり方で
手にいれて下さい。
(初出 メルマガ “心がイキイキする言葉のフレッシュサラダ”2015.10.2 一部改編)
http://nlpfield.jp/mailmag01/
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