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「知らない」ということを“知る”こと

“無知の知”と言えば、古代ギリシアの哲学者
ソクラテスを思い浮かべたかもしれませんが、
今日は、ソクラテスの時代を遡ること約100年
中国の思想家、孔子も同じように、

子曰く、
「これを知るをこれを知ると為(な)し、
知らざるを知らずと為せ。
是(こ)れ知るなり」(為政)

知っていることを知っているときちんと自覚
して、知っていないことは知っていないと
はっきりと知りなさい。これが知ると言う
ことです。

というように、知っている/知らないさえも
全て自分の意識の元に置くことができれば、
知っていることは、行動や伝えることで
活かすことができますし、知らないことは、
気づいた瞬間から、学んだり手にいれ始める
事ができます。

普段、私たちはとかく、周りからよく見られ
よう、弱みを見せないでおこうとする思いが
働いて“知らないことはない”はずと
強がったり、反対に、“あれも、知らなかった、
これも知らなかった”と必要以上に
不安になってしまいがちなモノ。

もし、そこで、「知らないことがある」ことも
知ることができればいかようにも学んで
変化することができます。

新年度を迎えて、当面は「知らないこと」が
増えて、今は「知らないことだらけだよ〜」と
リアルに知らないことを知って、学んだり、
出来る様になっている途中かもしれませんが、

しばらくして、慣れ始めたときに

「まだ気づいていないことはないかな?」と

今の自分に興味を持てれば、新鮮な気持ちで
毎日を意欲を持って取り組めるかもしれませ
んね。

◇「知らない自分」に気づいてみよう

私が新しいワークショップをするとき
ビデオカメラで自分の講義やトレーニングを
撮って、自分のやっていることや、振る舞いを
確認する事があります。

多くの場合は、自分自身が参加者と
共に創りあげた中から出てくるキーフレーズや
元々の原稿よりも、タイムリーで良いことを
お伝えできていたときに、その内容を次回の
講義内容に織り込むためにやっています。

この時、自分の映像を見ている私自身は
画面の中に居る、私を第三者として見ること
になります。

・・・講義中は、ある程度、色々なことを
意識してはいますが、それでも
まるっきり客観的に見ると
気になる仕草や、クセが見つかります。

こんな風に私にとっては、自分の講義の姿を
動画で見直すことも、「知らない自分」に
気づく方法の一つです。

とはいえ、毎日の全ての瞬間、ビデオを撮る
訳にはいきません。
どうすれば良いか・・・実践のための第一歩です

今、まさにこのメルマガを読んでいる“今”の
自分に興味を向けてみませんか。

※これを歩きながら読んでいらっしゃると
したら立ち止まって、安全で、
落ち着ける場所で読む事をおすすめします。

実は、私たちは多くの場合、一つのことに
意識を向けてしまうと、その他のことには
無頓着になります。

歩いているにしても、座っているにしても
姿勢を維持したり、歩くことには
注意を払ってはいません。

このようにまず、今、この瞬間も
自分の「知らないところ」があることに
なります。

ですから、まずは、自分の意識をどこに
向けるかを“意識する”ところが
スタートになります。

今、椅子に座っているのであれば、
“自分の体重”を自分の腿はどんな風に
今、支えているんだろうか?とか

あるいは、今、自分の気持ちは
どうだろうか?
ワクワクしている?ドキドキしている?
それとも
緊張している、リラックスしている?
あるいは、
のんびりしている、焦っている?

・・・こんな風に、自分の今この瞬間の
感覚に気づいてみると
一つの感覚が一定ではなく、
強さや弱さ等が変化していることにも
気づくことができるかもしれません。

この体験が出来る様になると、
実は、自分の心の状態が自分で
扱えるようになり始めます。

私たちの「知らない自分」を知る
ことで、自分ともっと強力な協力体制を
作れることになるはずです。

そして、その第一歩は
自分自身の色々な気持ちや感覚の
変化に“興味を持ってみる”
ところから・・・ぜひ。

(初出 メルマガ “心がイキイキする言葉のフレッシュサラダ”
2012.4.6に加筆修正) http://nlpfield.jp/mailseminar.html

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